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忘れっぽいので、未来の自分への申し送り事項。主に読書感想文を書きます。

文章は素材が9割 「10倍速く書ける 超スピード文章術」上阪徹

 

10倍速く書ける 超スピード文章術

10倍速く書ける 超スピード文章術

 

 

読みました。

誰もが「書く」ことから避けられない時代です。

LINE、メール、報告書、企画書など。

「メール1本書くのにもものすごい時間がかかる」

「書いては消し、書いては消しを繰り返し、結局何を言いたいかわからなくなってしまった」

この本は、そういった悩みを抱えている人におすすめの一冊です。

 

 目次

 

なぜ文章を書くのに時間がかかるのか

それは、「うまく書こう」とするから。

「文章は、こう書くべき」「読み手の心をうつうまい文章を書かなければならない」といううまい文章の呪縛があると著者は言います。

ですがそれは仕方がないこと。学校では「うまい表現」を習いましたが、社会人になったあと「ビジネスで求められる文章」を学ぶ機会がないからとあります。

では、ビジネスで求められる文章を書くのに必要なこととは、

素材探し」で、「文章は素材が9割」。

そして、目指すべきは「わかりやすくて、読者に役立つ文章」。

 

素材の3要素とは

独自の事実、エピソード、数字の3つ。読み手に「これを伝えたい」という内容そのもの。

そして、企画書も素材から作ることができます。

企画書の読み手が知りたいのは、

「どんな課題をどのように解決するのか?」

それを補強する必要最低限の素材さえあれば、企画書は書けてしまいます。

 

文章の素材を集める2つのルール

1.文章を書く「表面上の目的」を掘り下げて、「その文章を読んだ読者にどんなことを感じてもらいたいのか?」と言う「真の目的」を決める

2.具体的な読者を決める。どうしても読者をイメージできない時は、身近にいる友人や知人の中から「1人」を選んで読者に設定すればいい。

この2番、わたしも企画で悩んでいた時に試してみましたが効果抜群でした。

 

素材集めでぜひ覚えておくこと

「見たもの」も素材になる、ということ。

例えば、経営者を取材した時、社長室に重厚感があったとしたら、単に「重厚感がある」と書くのではなく、重厚感の「中身」を書く。壁やカーペットのいろ、テーブルやソファーの特徴など、「重厚感を象徴するもの」を書く。

 「形容詞は使わない」ことを意識するだけでグッと伝わりやすくなるんだなと目から鱗でした。

 

集めた素材をどうするか

「目の前に読者がいるとして、その相手に喋って伝えるとしたら、どんな順番にするか?」を考えます。

話すように、書く。

ここでも、先ほどの「読者」が大切になります。

 

書くことに陥りがちなこと

「迷い」が書くスピードを落とします。

大切なこととして、「完璧主義」をやめること。書いている最中に悩まず、一気に書ききり、あとで削ることが大切と著者はおっしゃいます。

 

著書の上阪徹さんの紹介

ブックライターの上阪徹さん。もともと「1日300字」の遅筆家でしたが、この本に書いてある技術を身につけたことで今や「5日で本1冊」の爆速ライターに生まれ変わったそうです。

 

最後に

書評を書くときのポイントも参考になったので紹介します。

「書評では必ずしも本の内容を書く必要がない」

読者と目的をしっかり定めれば、いろんな書き方があります。必要なのは、読者にとってどんなメリットがあるか?ということです。

この本を読むまで、文章は「才能」や「感性」だと思っていましたが、「技術」なんだなと感じました。

ライターさん、編集さん、広報さんなど、文章を必要とする人におすすめしたい一冊です。