楽な姿勢でお読みください

忘れっぽいので、未来の自分への申し送り事項。主に読書感想文を書きます。

尾原和啓さん、チェコ好きさんの本を読んで考えた、SNSとの付き合い方 平成最後の夏ver.

今週のお題「#平成最後の夏」

 

 

「どこでも誰とでも働ける」という本を読みました。

12の会社で学んだ“これから”の仕事と転職のルールというサブタイトルがついており、著者の尾原和啓さん(@kazobara)は、マッキンゼーリクルートGoogle楽天、ドコモ、サイバード、オプトといった会社で12回の転職を重ねています。

人生100年時代」「AI時代」と言われる昨今、これからの働き方を見直す1冊…といった紹介がamazonにありましたが、私にとっては「SNS(インターネット)との付き合い方」を見直すきっかけとなる一冊でした。

 

いくつか印象に残ったワードを紹介します。

おすすめしているのは、自分にとって、いまいちばん大事な「検索ワード」を常時5つくらいもっておくという方法です。つねに考え、ネット上で検索されるから、「検索ワード」というわけです。

何の目的ももたずにネットを徘徊しているだけでは、ただの暇つぶしで、得られる情報の質も量もたいして上がりません。他人から与えられたテーマではなく、自分なりの目的意識、問題意識をもって情報収集したほうが、圧倒的にくわしくなるのです。

 

このワードが、同じタイミングで読んでいたチェコ好きさん(@aniram_czech)の「旅と日常へつなげる ~インターネットで、もう疲れない。~ 」という本の中のフレーズと重なりました。

 

旅と日常へつなげる ?インターネットで、もう疲れない。?

旅と日常へつなげる ?インターネットで、もう疲れない。?

 

 

チェコ好きさんのこの本には、デジタルデトックスや、SNSを活用する方法のヒントが書かれています。

常に世界と自分の接点を増やし、新しい枠組みやキーワードを自分のなかに取り入れていかない と、 どこかで 自分が行き詰ってしまう危険性があると、私は考えています。

みんなが欲しいものが私も欲しい。 みんながいらないものは私もいらない。そうやって、まるで互いを鏡に映し出すように、私たちは他人の欲望を自分のなかに反映し、また自分の欲望を 他人の心へ反映させるのです。

私は時間があるとついSNSをチェックしてしまう癖があります。このままSNSの沼にはまっていったら、「みんながが欲しいといったものを欲しい」「みんなが食べているものを食べたい」という状況になってしまい、「あれ、私本当は何が欲しいんだっけ?」「何が食べたいんだっけ?」という、自分本来の欲望が分からなくなるんじゃないかという危機感を最近感じていました。そんな時、この2冊の文章に出会えて良かった。

 

尾原さんによると、

自分自身の検索ワードは「最高のカツ丼が食べたい」というものでよいそうです。これならできそう。そこから、「卵の半熟具合とカツの混ざり具合」というふうに発展していき、

「触覚がおいしさに比重してるかも?」という仮説にたどりつき、触覚と食事をキーワードとしてもっていると、スペインの幻の3つ星レストラン「エル・プジ」に行き当たる、というふうに、どんどん入ってくる情報がかわるそうです。

検索ワード(仮説)を持っていれば情報の入り方が違ってきて、さらに、「消費」するのではなく、「生産」の視点にはいっていれば違ってくるのではとも思いました。例えば、カレー一つをとっても、単に食べるだけではなく、おいしいカレーの条件とは?スパイスの組み合わせや火を入れるタイミングはなにか?など。一つのカレーという料理も立体的に見えてきそうです。

 

チェコ好き」さんの本を見つけたきっかけは、前述のようにSNSに時間を費やす時間が多く、これはまずいと思い「SNS断ち」で検索していたときでした。SNS断ち」「デジタルデトックス」というワードを持っていたので、尾原さんの本でも「検索ワード」の部分が引っかかったんだと思います。

 

「検索ワード」って、自分の「好き」「興味」につながると思うんですが、それに関して、尾原さんの本に興味深い部分がありました。

 

楽天は、効率化の先にはない「過剰」と「嗜好性」の世界のプラットフォームにして、ナンバーワンの会社なのです。つまり、グーグル検索のように目的で一発でたどり着くことが必ずしもいいわけではなく、迷うことそのものがエンタメになるということです。楽天の店長のように、自分の”好き”を貫いて、他人と違うことをとことん追求すれば、それは「あなただけの個性」になります。

このときに重要なのは、「自分の”好き”を市場にさらして、価値を見極める」というステップです。「自分の”好き”をとことん突き詰める」ことが仕事になるのですが、その”好き”が世の中に対してどれぐらいの力を持つのか、見極める必要があるのです。

市場にさらす、というのはECサイトでモノを売る以外にも、記事に対するフィードバック数を見るといったチェック方法もあります。

 

最後に、チェコ好きさんの本から引用します。

みんなが見ている映画のことではなく、みんなが行っている飲食店のことでもなく、あなただけが注目している本、あなただけが注目している旅先、あなただけが注目しているニュース。みんなと同じものを発信し、リア充であることをアピールするためのSNSは「一九八四年」の世界そのものですが、あなただけが注目しているそれを発信することは、私が考えたほとんど唯一の「SNSとの上手な付き合い方」です。どっぷり浸かるのでもなく、一切接続しないともなく、接続と断絶を繰り返し、その差のなかで生まれた「他とちがうこと」を発信するツールに、SNSをしてください。

 

自分の中で、なんとなく「これは気になるかも」というワードを見つけたら、それは、自分なりの問題意識を見つけたということで、しめたものです。その小さなワードを深掘って、自分自身の欲望や好奇心を探す旅に出かける。そこで生まれた何かを「市場」=SNSにさらしてみる、というのが、平成最後の夏のいま、私がぼんやりと考えているインターネット(SNS)とのつきあい方です。